「内部志向で困っています。経営者としてどのようにアプローチするべきでしょう?」
―グループコンサルの中で、経営者の方から頂いたご質問です。

ドラッカー経営では、リーダーは組織に高い成果を上げる責任を持ちます。
・モノ・カネという資源を社会から預かり、還元するからこそ、リーダーの存在価値があります。

組織が成果を上げなければ、経済は不安定化し、戦前のような全体主義・戦争の世の中に戻ってしまいます。
ドラッカーは経営者を、自由で平和な社会を守る「砦」だとみています。

組織を成果志向にするために、リーダーとして必要なことは何でしょう。

成果は外部にしかない

まず、成果は顧客・市場のもとにしか無いことを意識する必要があります。
内部にあるのはコストのみ、成果は外部にしかありません。

リーダーは、組織の視点を「外部」に向けさせる必要があります。
組織は、放っておくと内部志向に陥いっていきます。

組織は放っておくと内部志向になる

組織の矛盾する性質を意識して下さい。
「組織は、変化して止まない外部(市場)に対応するための機関です。ところが、組織内にできたコミュニティは変化を、異様に嫌う性質を持ちます。」

このため、リーダーは、変化する市場に身を置きながら、内部志向に陥りがちな組織を外部志向に作り変えていく意識を持つことが必要です。

外部(市場・顧客)が変化してやまないのに、内部が変わっていないとしたら、退化していることになります。
リーダーは組織の視点を外部に向け続け、外部への貢献を高めていく必要があります。

「組織とは、変転する市場に対応する変革機関である。」
しかし
「組織の現実は、変化を嫌うコミュニティ(家族)」なのです。

組織の性質を考えると、社長の果たすべき役割が見えてきます。

社長の役割

日本のドラッカー、一倉定氏(故)の名言です。
「社長の役割とは、変転する市場と顧客に合わせ、会社をつくり変えることである。」
「社長はお客様のわがままに合わせて、社内に混乱を巻き起こせ!」

社長の居場所は、外部・お客様のところです。
週に5日はお客様のもとに通うべきなのです。

組織の成果は、外部にしか存在しません。
社長室にこもることは絶対許されません。

お客様のわがままを受け入れ、外部に焦点を合わせ続けて、初めて利益(成果)が生まれます。

経営者の、組織に対する役割をイメージして頂けましたでしょうか。
経営者こそが、外部と内部をつなぐことのできる「唯一の存在」なのです。
経営者の役割を意識し、素晴らしい会社に飛躍されることをお祈りしてます。

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リーダーシップとは権力ではない。働く人を活かし、成果を上げる「責任」である。経営の中心は『人間の尊厳』にあるべきだと亡きドラッカーは訴えた。現代リーダーのための現場で実践できる『人間中心の経営』『立志の指南書』

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