経営者のみなさんは、管理職の生産性をあげる方法を知りたいという方も多いでしょう。

「どうすれば組織の生産性を上げられるだろう」

「みんな真面目に仕事をしているのになかなか成果が上がらない」

このような悩みを抱えている管理職の方は少なくありません。

 

そこで今回は、「マネジメントの父」とも呼ばれる経営学者、ピーター・ドラッカーの言葉から学ぶ、組織の生産性をあげる方法について解説していきます。

■組織の生産性をあげるには成果を明確に定義せよ

ドラッカーは、組織で成果をあげる方法はたった1つであるといいます。

それは、「成果を明確に定義し、成果に集中させること(成果集中の原則)」です。

 

組織の中で働くほとんどの人は、普段、成果について特に意識をせずに働いています。

毎日のルーティンで出社し、その日のTODOリストを確認して、その通りに仕事を進めて一日を終える。

しかし、このような仕事のやり方では、成果をあげることはできません。

なぜなら、成果というものが何かを分かっていないと成果をあげようがないからです。

■仕事から仕事をするのではなく、成果から仕事をする

ドラッカーは「成果を上げる人は必ず、成果を明確に定義して、成果から仕事をしている」といいます。

 

「自分はこういった成果を上げたい」というように、成果を明確に定義することで、その成果をあげるためにのみ集中することができます。

ただ 闇雲に仕事のルーティーンをこなしていても、仕事の成果も組織の生産性も上がりません。

大切なのは、仕事から仕事をするのではなく、成果から仕事をするということです。

■今日の成果を明確にすると生産性があがる

ここからは、生産性をあげるポイントをもう少し具体的に解説していきます。

成果をあげる人は必ず、一日の業務の始まりに、今日の成果を明確にしています。

「今日の仕事の成果」という項目を作り、今日はどのような成果を上げたいのか明確に定義します。

 

例えば、お客様との商談が予定に入っている場合、「お客様との商談をfixし受注すること」が上げたい成果となるでしょう。

そして、その成果を上げるために具体的に何をやっていくかを「TODOリスト」に挙げていきます。

「今日の仕事の成果」と「TODOリスト」は、まとめてエクセルシートで管理していくと良いでしょう。

 

■成果につながらない行動を一切やめさせる

ここで、さらに成果に集中するためのドラッカーの言葉をもう一つご紹介します。

「成果につながらない一切の仕事をやめさせる」

 

成果に集中するということはつまり、成果にのみ集中し、それ以外をやらないということです。

そのためには、成果につながらないことは捨ててしまうことも必要でしょう。

部下をマネジメントするのも管理職の大切な仕事です。

 

一人ひとりの業務を見直し、成果につながらない仕事は取り上げ、成果を上げることにのみ集中させてください。

各社員が無駄な業務を排除し、成果に集中することで、組織全体の生産性は上がっていくのです。

■まとめ:管理職の生産性をあげる方法は成果に集中すること

今回は、組織と管理職の生産性をあげる(成果を出す)にはどうすればよいか、ドラッカーの2つの言葉から解説しました。

 

成果を上げるには「成果を明確に定義し、成果に集中させること」

そのために、「成果につながらない一切の仕事を排除すること」が非常に重要です。

 

ただなんとなくのルーティンで仕事をするだけでは組織や管理職の生産性は上がりません。

成果を明確にし、成果から仕事をすることを意識してみてください。

 

この記事で紹介した「成果集中の原則」は、「ドラッカーが教えてくれる人を活かす経営7つの原則」の第3の原則、「成果を上げる原則」でも詳しく解説しています。

 

「ドラッカーが教えてくれる人を活かす経営7つの原則」は、ドラッカーの最重要エッセンスを、すぐに実践できる「7つの原則」にまとめている書籍です。

管理職研修や社員教育にドラッカーのマネジメント理論を取り入れることで、自ら事業を創っていく強力なリーダーが育ちます。

ぜひ、組織の人材育成に活用してください。

 

記事内で紹介したドラッカーの管理職の生産性を上げる方法については、以下の動画でも解説しています。

■(動画)ドラッカー研修:管理職の生産性を上げる方法とは?

管理職の生産性を上げるドラッカー専門のコンサルタント・村瀬弘介の主催するドラッカー研修は次のような形式で開催しています。

■ドラッカーの管理職研修の開催方法

・対象 経営幹部 管理職 主任レベルまで(階層別に行います)
・人数 15名程度
・カリキュラム 著者書籍「ドラッカーが教えてくれる 火を活かし経営7つの原則」に即して行います。
・時間 1回4時間30分~半日
・期間 月一度開催で12回の年間研修プラン
・費用面 1回あたり30万円から50万円
・形式 対面・オンライン

ドラッカーの伝道師と呼ばわれるドラッカー専門のコンサルタント村瀬弘介の研修情報については、以下のリンクをご参考にしてください。

■ドラッカーの管理職研修・セミナー情報


【対象者:経営者・経営幹部・上級管理職・マネージャー】
ドラッカーの原理原則を組織に導入し、強力な組織の共通思考モデルを創りあげる日本で唯一のドラッカー研修です。
社長の判断軸、経営トップマネジメントチームの育成、マネージャーのリーダーシップ向上など社長へのコンサルティングと研修を組み合わせ、卓越した業界首位企業を実現します。
ご参考にしていただけましたら幸いです。

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ブログ執筆者 ドラッカー専門の経営コンサルタント 村瀬弘介

2002年、大学卒業後、株式会社KUBOTAの人事教育部で全社の人材育成を担当。2011年、経営と起業家精神をより深く学ぶために日本経営道協会(コンサルタント)に転職。

2013年、小宮一慶氏の経営する株式会社小宮コンサルタンツに経営コンサルタントとして転籍。本格的な経営コンサルティングを開始。マネジメントを学ぶ中で、【ドラッカーの人を活かす経営】との運命的な出会いを果たす。

人が活かされ、高い成果を上げる幸せな企業をつくることこそ自分の天命だと悟り、2017年独立。「高い理想と自己犠牲の精神で、人の魂の成長に貢献する」「リーダーの人格の向上に奉仕する」をコンセプトに、使命感を持って日々の業務にあたっている。

講師としても依頼が絶えず、全国の商工会議所、経営者団体など各種経済団体でのセミナー講師、上場企業・中堅企業での研修講師を年間200日以上務める。「情熱的でドラッカー愛に溢れる講義は、まるでドラッカーのイタコだ」「ドラッカーが降りてきた」「マネジメントの真髄を見た」と熱狂的に支持する経営者が後を絶たない。

著書:『ドラッカーが教えてくれる 人を活かす経営7つの原則(産業能率大学出版部・Amazon【企業経営部門】第2位)』