ドラッカーの理論で経営・リーダーシップ・マネジメントを解説する紙上セミナーの第7回は、「PDCAが猛烈に回り成果を生む!2つの視点とは何か? 」について解説します。


多くの企業でPDCAの実践がされていますが、効果的にPDCAのサイクルを回せているといえる会社さんは少ないのが現状です。

今回はPDCAの仕組みが猛烈に回るようになる2つのポイントをお伝えします。

■PDCAの回る組織にするために必要なものは何か?

■PDCAを継続できる仕組みをつくるポイントは楽しいかどうか?

私は多くの企業さんで、PDCAサイクルを確立するプロジェクトに関わらせて頂きましたが、これが継続できるグループ、とそうでないグループには大きな違いがあります。

その違いとは、たった一点で、すごくシンプルなことなんです。

それは、それを行っていることが、メンバーにとって楽しいかどうかということです。

すごくシンプルですが、これはとても重要な事なので、意識されて下さい。

■組織で行う全てのプロジェクトを貫く本質とは?

楽しい仕組み、プロジェクトは続きます。

楽しくない仕組み、プロジェクトは数か月でしらけてしまい、終わってしまうのです。

PDCAについても同様です。

この楽しさがあるかないかが重要な鍵となるのです。

あなたの組織では、PDCAの仕組みを楽しく回せているでしょうか?

■PDCAを楽しくするためにはどうすればいいのか?

PDCAは通常苦痛を伴うものです。

現状上手くいっていること、上手くいっていないことをチェックする意味もありますし、場合によっては、その時点での達成度が悪く上司や周囲に言いづらいこともあります。

苦痛を伴ったり、やっていて楽しくないものは、生産性も上がらず、成果を生むことはありません。

私はコンサルの現場で、これを解消する2つの仕組みに気づくことができたんです。

■2つの仕組みを入れることでPDCAはサクサク回り出す。

楽しくPDCAの仕組みを回す2つのポイント、それは。

ポイント1.メンバーが相互に応援するメンターの関係になること。

ポイント2.仕事だけではなく、プライベートを盛り込んだPDCA、人生、生活向上のための総合的なPDCAとすること。

です。

2つのポイントを順に解説していきますね。

■ポイント1.相互が支援するメンターの関係になる。(マスターマインドの構築)

マスターマインドとは、成功哲学の元祖ナポレオンヒル博士の発明した言葉です。

ヒル博士はこのように述べています。

「マスターマインド」とは、二人以上の、統一した願望や目標を持った人間の集まりのことであり、また、それらの人々の間で行き交う、波長の合った思考のバイブレーションのことです。

「マスターマインド」の協力なしで、偉大な力を発揮し得た人はいません。

グループでPDCAを行う時には、誰かが誰かを問い詰めるなどということをしてはいけません。

相互の仕事、人生のより良き成長にむけて達成と励まし合って目標を達成していくという意識、相互の支援者としてのマスターマインドの関係がもとめられるのです。

■ポイント2.仕事のみのPDCAではなく、参加者のプライベートも含めた話合いの場とする。

私は、そんなPDCAの確認は、仕事が7割、プライベートを3割でやって下さいと言います。

仕事のことだけでやると、機械的なチェックみたいになり、非常に息がつまるのです。

仕事だけでやると、無機質になり、苦しくなり、メンバーの活性は落ちてしまいます。

そこで、メンバーの仕事・プライベートも含む人生向上の機会としてのPDCAの場とすることが、大きなメンバー活性化の効果を発揮します。

PDCAには必ずメンバーのプライベートの内容も盛り込むことが大切なのです。

■私生活・プライベートの振り返りをPDCAに盛り込むと圧倒的に楽しくなる。

ここに私生活のPDCAを盛り込むと、場が圧倒的に和み、活性化されるのです。

例えば、このひと月、プライベートでは家族サービスとして、こういうことをしようと思っていたけれど、今一つ実施できていないことに気づいたりします。

今日は奥さんにプレゼントを買って帰ってあげようとか、今月はより仕事の生産性を上げ、メリハリをつけて家族との時間を取ろう、なんてことに気づくのです。

PDCAにメンバー相互のプライベートの確認をいれることで、メンバーの関係性が単にビジネスだけの繋がりから、よりより人生を応援するパートナーに進化するのです。

人生の成功に向けて相互に応援するパートナー関係で行わるPDCAは有機的で、わくわく楽しいものになります。

そしてメンバー相互間の人柄、人間としての心の交流が深く図られることで、よりチームに対するメンバーのエンゲージメント(忠誠心・愛着)も増す事になるのです。

エンゲージメントの高いチームは高い成果を生み、離職率も減ります。

【今回のまとめ:PDCAが猛烈に回り成果を生む!2つの視点】

■PDCAの仕組みが成果を上げるためには、2つのポイントが重要である。

ポイント1.メンバーが相互に応援するマスターマインドの関係になること。

ポイント2.仕事だけではなく、プライベートを盛り込んだPDCA、人生、生活向上のための総合的なPDCAとすること。

今回はPDCAを各自に回すためのポイントでした。

ご参考にして頂き、PDCAを楽しい成長・向上の機会として用い、組織を卓越させて下さい。

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