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従業員満足と顧客満足はどちらが大事なのでしょう?
■経営の第一目標はマーケティング
ドラッカーは経営の第一目標はマーケティングだと言います。
マーケティングとは市場・顧客に関する事。
企業は外部にある市場・顧客へ貢献すること無しには生き残っていくことはできません。
第一に自社がどのように顧客へ貢献価値を高めていくかを考え抜いていかなければ、組織は内部志向・自社都合に陥ってしまうのです。
そこで事業で一番大切なのはマーケティング(顧客第一)という事になります。
■顧客満足だけを追求し、従業員が疲弊しては逆にマイナス効果となる
しかし、顧客第一ばかり唱え結果として内部が疲弊している企業も現実にはあります。
顧客へのサービスを担保する現場の従業員が疲れ、実際は顧客第一への創造的な活動ができなくなっているのです。
これでは顧客第一は実現できません。
経営者は組織の存在意義を顧客への貢献と同時に、従業員の幸せを実現することを考え抜かなくてはいけません。
従業員が幸せでない企業は、顧客へのサービスを向上させることもできなくなってしまいます。
そのため、現場の従業員の幸せを願い、従業員満足度を高めながら、顧客第一を推進していくこととなります。
顧客満足・従業員満足、どちらだけが重要ということはありません。バランスが重要なのです。
■人材の流動性が高まる近年では従業員満足・そして従業員幸福度が重要になる
働く従業員が幸せな会社がどうかということは、雇用の流動性が高まり、人材不足に悩む現代ではより重要性を増しています。
そのため、顧客第一、従業員第一と相反するのではなく、柔軟に双方を包み込むような戦略の推進が必要とされるのです。
■(実践事例)従業員満足を第一に顧客へのサービスの担保を行う経営者
私のクライアントのある経営者が実際にとっている施策である事例をご紹介します・
クライアントは、ビル管理・清掃を事業としています。
これまで現場でお客様にサービスをするパートの方の働きで、サービスのリピートや口コミが発生し事業を拡大してきた素晴らしい会社です。
現場の従業員さんの働きぶり・雰囲気・モチベーションがそのまま顧客への営業・顧客満足に繋がっているのです。
そのため、社長は従業員さんの幸せを考え抜き、その方が一番働きやすい職場を実現することにしています。
■ボランティアの精神で働いてもらえるか?
ドラッカーはこれからの雇用はボランティアの精神で働いてもらうことが必要になると言います。
ボランティアとは、「仕事自体」に最大の意義を見出し、仕事自体から精神的報酬を得る人です。
そのためにはリーダーのビジョン、仕事への大義を示す必要があります。
御社で働く事が、働く人にとって挑戦心を掻き立てる有意義なものである必要があるのです。
御社の仕事は生産的ですが、働く人に十分に仕事への大義を提示しているでしょうか?
この仕事は社会的に価値があり、その方の働きの素晴らしさで社会を豊かにしているという意識をもってもらっているでしょうか?
■顧客満足と従業員満足は両輪である
どちらか一方ありきでなく、双方を有機的に組み合わせ、内外のサービスの最大化、モチベーションの最大化を目指していく事に意義があるのです。
ドラッカーは「マネジメントは人のことである」と言いました、
これは経営において一番大切なのは人の幸せ(これは従業員も顧客も含まれます)
組織は人が幸せになるための道具の過ぎない。
人が幸せになれない組織には組織としての正当性は無いという意味です。
人間の幸せを根底から考え抜き顧客満足と従業員満足のバランスを取りつつ経営を行うことに意義があり、どちらが先になるかということはありません。
顧客・従業員、どちらに大きなストレスとなることなく双方が良い循環を持ってビジネスを展開していける循環を築く必要があるのです。
書籍『ドラッカーが教えてくれる 人を活かす経営7つの原則』
リーダーシップとは権力ではない。働く人を活かし、成果を上げる「責任」である。経営の中心は『人間の尊厳』にあるべきだと亡きドラッカーは訴えた。現代リーダーのための現場で実践できる『人間中心の経営』『立志の指南書』
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