← 45話:自社をマーケティングカンパニーと定義せよ。【もしドラより分かり易い!ドラッカー解説】
「全社的にマーケティングを強化する方法はありますか?」-大阪セミナーでの経営者さんの質問です。
経営の第一目標はマーケティング
ドラッカーは言います。「経営の第一目標はマーケティングである。」
マーケティング感性(お客様への関心)を高める
事業活動においては、組織のマーケティング感性を高めていくか、メンバーを顧客志向にできるかが経営・事業の成功を左右します。
マーケティング感性とは、お客様の感じているところを感じる能力。
お客さまに関心を寄せる能力のことです。
ビジネスの勝敗を左右するマーケティング感度
事業を卓越するためには、組織全体がお客様を深く理解する。
全社員が顧客に興味を持ち、顧客の関心に関心を寄せる体質になる必要があります。
マーケティングの格言に、「一番腕のいい漁師は、一番魚について知っている漁師だ。つまり、魚の気持ちが一番わかる漁師だ。」という言葉があります。
お客様の気持ちがわかるためには、お客様に対する強い関心を持つ必要があります。
マーケティング感性を高めるワーク
私は、研修で次のようなワークを行います。
日常業務内で、お様志向の具体的な行動を10分以内でできるだけ数多く付箋にかいて張り出して下さい。
というものです。
10分で5個しか書けない人もいれば30個もかける人もいます。
この数の差が、実は一人一人のもっているマーケティング(顧客志向)感度の差なのです。
お客様志向の具体的な行動を書き出し、共有することで感度を高める。
これが数多く書ける人のビジネスがうまくいく可能性は非常に高いです。
なぜならば、日頃、顧客に向けての感性を養っているからです。
商売成功の裏には、高いマーケティング感性がある
天才的な商売人・マーケターと言われる人はもともとこういったマーケティング感度を備えているから、売れる商品が作れるのです。
松下幸之助さんは、お客様の接待の時に、部下に座布団の表裏が違うとまで、細かく気を配って叱ったとされることで有名です。
大成功の裏には、顧客への徹底した気遣いがあったのです。
経営者として、いかに組織のマーケティング感度を高めるか、
顧客への関心を高めるか、を考える必要があります。
マーケティングの父、コトラーは以下のような言葉で啓発します。
「多くの企業が自社の商品に関心を持っているが、顧客の関心に関心を持っている企業は非常に少ない。」
著名マーケターのジェイ・エイブラハムも言います。
「商品ではなく、顧客に恋をせよ!」
顧客への関心、感度をいかに高められるかが、ビジネスの成功を左右します。
今回のポイント
1.ビジネスの勝敗を左右するのはマーケティングの感度である。
2.日常業務の中で、いかにメンバーのお客様志向の感度を高めつづけるかがビジネスの成功のポイントである。