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経営の第一目標はマーケティング
ドラッカーは言います。「経営の第一目標はマーケティングである。」
経営において一番大切な事は、お客様・市場を理解すること(マーケティング)であるという意味です。
私は、自社をメーカーや、小売りというジャンルではなく、「マーケティングカンパニー」と定義して下さい。と言います。
組織を強化する時に、取り組むべき第一のコンセプトがこの「マーケティングカンパニー」です。
マーケティングカンパニーと定義すれば組織は変わる
マーケティングカンパニーと定義することによって組織はどのように変わるのでしょう。
マーケター、そしてマーケティングカンパニーとは何か、そのコンセプトを解説します。
「マーケターとは、マーケティングを理解して、顧客目線で自社の弛まぬ価値向上に燃える社員を言います。」
「マーケティングカンパニーとは、自社を顧客からみた、あらゆるサービスを提供する企業と考えることです。」
マーケティングカンパニーと再定義し、事業を拡大した鉄道会社
鉄道会社は昔、事業を「鉄道輸送」と定義したため、視野が狭まり、限られた鉄道サービスを提供することしかできませんでした。
しかし現在、鉄道を含むインフラつくりの事業と考えたために、駅周辺の街づくりを含めて、よりサービスは拡大し、収益も発展したと考えられるのです。
事業を定義する
自社の事業は何であるかを決めることを、「事業を定義する」と言います
事業を定義する時には、事業を自社の視点でなく、顧客のからの視点で捉えなおす必要があります。
顧客から見て、何である時に、一番貢献できて、発展するかという視点で事業を定義する
鉄道会社が、自社の事業を鉄道輸送と見るのは、自社視点からだけの狭い見方でした。
発展するためには、顧客から見て、自社が何を期待されているという観点から、自社の事業を定義する必要があったのです。
自社からの狭い観点で見ていると、レストラン、うちは鉄製品の加工屋、うちは釣り道具屋、うちは保険屋さんとなって事業の範囲は限られます。
顧客から見て、何である時に事業は発展するのか?
自社の事業を、顧客からみて、何である時に一番発展するか、定義し直してみて下さい。
例えばレストランは、うちは飲食のみならず、顧客がくつろげる空間としての、あらゆるサービスを提供するとなれば、お店でコミュニティの会を開く、勉強会、ライブをやってみよう、落語をやるアイデアも生まれます。。
事業を再定義すると、顧客への貢献が広がる
事業を再定義することによって、顧客にとって貢献できる価値が高まるのです。
顧客への貢献価値が高まれば、利益も上がります。
顧客から再定義することで、自社がまだ顧客に提供できていないサービスの機会を見つけることができるのです。
自社を業界のお悩み解決屋(コンサルタント)と定義する
私は、少しすすめて、その業界における「コンサルタント業(お悩み解決屋さん)」と考えて下さいと言います。
コンサルタントというのは、そのジャンルにおける、なんでもお悩み解決屋さんということです。
コンサルタントと定義すると顧客への貢献領域・アイデアが格段に広がります。
私のクライアントの釣り道具会社様は、釣り公園で初心者に釣りコンシェルジュサービスを行っております。
コンシェルジュサービスにより、もっと釣りを身近に感じてもらい、釣りファンを増やしていくことが狙いです。
顧客を創造する取り組みです。
自社をマーケティングカンパニー、またはその業界におけるコンサルタント会社と捉えることで、事業に対する視野が広がり、顧客に対するさらなるサービス、また新たな価値の向上が見込めるのです。
市場から見て、事業を創造する
これこそ市場からみて、自社の事業価値を創造していることになるのです。
※ちなみにドラッカーの書籍に「創造する経営者」という書籍があります、この「創造」という言葉は、顧客・市場を創造するという意味です。
経営者は挑戦心をもって市場・顧客を創造し、また新たな価値を創造する必要があるのです。
今回のポイント
マーケティングカンパニーと定義することで、顧客への貢献価値が高まり、事業機会が拡大する。
業界のコンサルタント(なんでもお悩み解決屋さん)と定義することで、自社の枠にとらわれない新たなサービスを開発できる。
書籍『ドラッカーが教えてくれる 人を活かす経営7つの原則』
リーダーシップとは権力ではない。働く人を活かし、成果を上げる「責任」である。経営の中心は『人間の尊厳』にあるべきだと亡きドラッカーは訴えた。現代リーダーのための現場で実践できる『人間中心の経営』『立志の指南書』
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